駐車中の大型車に衝突した原付

事故の概要
 平日の夜7時ごろ、A君はスクータータイプの原付を運転し、片側3車線の道路を通行していた。A君は前方に赤信号を認め、普通トラックの左側に並んで停止した。このとき、周囲は暗く、雨が降っていた。信号が青に変わり、2台は発進したが、途中から普通トラックが先行し、A君は普通トラックの左後方を走行することになった。この普通トラックの運転者は前方に駐車中の大型トラックを認めて、第2通行帯に車線を変更した。しかし、A君は大型トラックに気づかなかった。A君は直前で大型トラックに気づいたが避け切れず、トラックの後部に衝突した。

 

事故の原因
 A君が、前方の様子を十分に注意していなかったことが事故の原因である。事故のとき、A君は雨を避けようと下を向き気味に運転していたらしい。速度は約50㎞/hであったと考えられる。また、この道路には、駐車禁止の規制がかかっていたが、大型貨物車の運転者は不在で、尾灯は消されていた。

 

この事故から学ぶこと
 原付が関係する事故の中で、夜間に多い事故形態が、駐車中の四輪車に追突する事故である。夜間は前方の様子が確認しづらいが、前方に駐車車両が存在する可能性を頭におき、油断せずに走行したい。
一方、違法駐車は他車の円滑な通行を妨げるだけでなく、事故の原因になることもある危険な行為である。違法駐車は追突事故のほかにも、歩行者事故や自転車事故の原因になることもある。駐車禁止以外の場所であっても、車両は路外の駐車場などに駐車するようにしたい。やむをえず路上に駐車する場合は、後続の運転者から発見されやすい場所を選ぶとともに、ハザードランプなどを使って駐車車両の存在を知らせる措置をすべきである。

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